まなびの『び』

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アメリカ利上げ再加速の懸念について

先週(2月20-25日)のアメリカ株式市場は大きく下落しました。前週末から3.0%の下落となっています。

24日のダウ平均株価は前営業日から336ドル(1.0%)下がりました。21日も前日から2.0%も下げており、日足チャートでみると2月15日から下落傾向が顕著です。背景にあるのはなかなか下がっていかない消費者物価指数(CPI)と、それに対して、政策金利の利上げの継続、あるいは利上げが再加速することを警戒している状況です。年明け以降、利上げが一服されることが期待されて上昇した株価がもとに戻りつつあります。

3月のFOMCにおいて、2月に引き続き0.25%の利上げが継続されることが期待されたところ、0.50%の利上げに再加速することが軽快されるようになってしまいました。市場はこれを警戒して株の売却を勧めていることになります。

 

10年国債利回りは2月に入って上昇が続いていますが、この債権利回り上昇が株価の押し下げに繋がっています。

こちらはドル円の1年間の動きですが、2月に入ってドル円も円安方向に進んでいます。アメリカが利上げが上述の通り想定されやすくなっている中で、日本の金融政策は変わらない、直近の日本銀行の総裁人事案での植田氏も金融政策を継続しそうだ、という思惑の中で、日米金利差が開きドルが買われやすくなっている、という状況です。

為替が落ち着き始めていた1月末までの流れから、円安も再加速している状況にあります。この動きがどれほど継続するかはわかりませんが、物価の面から見れば円安が再加速すれば物価上昇が継続しやすくなることになることから、4月以降の植田日銀総裁(未定ですが)の判断の一因になっていくかもしれません。