まなびの『び』

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バイク王&カンパニー(3377)の銘柄分析

最近日本全体の株価が荒れていますので、下がりすぎている銘柄がないか、探してみることにしました。『この銘柄が個人的におすすめで買う予定です』とかそういうわけでもないので、その点ご理解いただいたうえで見ていただければと思います。

 

本日はバイク王&カンパニー(3377)です。

つるの剛士さんの「バイクを売るならゴーバイク王」というCMでバイクに興味がない方でもご存知の方も少なくないかもしれません。

 

バイク王&カンパニーの事業内容

バイク王&カンパニーは上述のCMの通り、二輪車の買い取りを行うことで仕入れがメインの事業で、無料出張買い取りという形式で買い取りをしており、ユーザーにとって売りやすいサービスで展開しています。その様に仕入れたバイクを、オークションを通じて業者向けに売却しています。こうすることで、在庫期間を短い、つまり在庫コストを下げることができ、そして売上債権回収期間1~3日と記載がありましたが、早期に現金化することができています。売上債権回収期間が短いということは、貸倒のリスクも低くなりますし、現金を次の買い取りに回すことができます。

シンプルな業態ではありますが、自動車と違ってライバル企業も多くないですし、買い取りや、業者向けのオークションではこれまでのノウハウが積み重なっている強い企業かと思っています。

2016年度からはバイクのリテール販売拡大期としていて減少していた売上が回復、2021年度には過去最高の売上となりました。

バイクの販売台数や新車販売台数は年々増加傾向となっており、これからは団塊ジュニア世代が子育てが終わったことで、再度バイクに乗ることに戻ってくる、需要が戻ってくる時期としています。興味深いのがバイク王リテール台数の一時ピークが15〜24歳という若年層なのですが、次のピークが40〜54歳の世代ということで、まだまだリターン需要は続くとしています。

 

バイク王&カンパニーの業績推移

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バイク王&カンパニーの2021年11月期決算は1月11日に発表されました。売上高は26,570百万円と前期比18.9%増、当期純利益は1,226百万円の前期比106.3%増で着地しています。上述の通りリテール販売の強化を行っていて、前期ではリテールの売上構成比が39.2%だったところ、45.4%へと拡大をしています。新規出店2店舗、移転・増床が5店舗と拡大が順調に行われている様です。
2022年11月期の業績予想は売上高3.5%増、当期純利益6.0%増と控えめの発表をしているイメージです。同日公表した中期経営計画では2022年期は成長の準備期間と位置づけているため、成長を控えめな印象です。一方で、2021年期、2020年期いずれも中途で業績予想の上方修正を行っており、また決算はそれを超えているような形ですので、かなり固めに業績予測を行っているのかな、という印象を持っています。

また、バイク王&カンパニーは現在東証二部上場で4月以降はスタンダード市場に移るわけですが、中期経営計画上、プライム市場を目指すとしていて、そのための不足している要件である時価総額の工場を目指すとしています。経営陣と全従業員への株式報酬制度を導入するとしていて、株価上昇へのモチベーションが上がってくれることが期待されます。

 

バイク王&カンパニーの株価推移

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株価の推移ですが現時点では失速していて、下降傾向が続いている現状です。日本株全体の流れも良くないですし、買うタイミングは今ではないと思います。

しかし、既に予想PERは8.6倍と割安水準となっています。ROEも21.7%と優良な企業と言ってよいと思いますから、日本株の方向性が変われば上方期待の持てる銘柄かなと思っています。