まなびの『び』

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電気代高い!と思ったので、電気代について調べてみる。

先日、電気料金のお知らせが届いたので見てみますと、これまでよりもかなり値段が高いなと感じました。今では電力の自由化により、色々な電気の小売業者から選ぶことができる様になりました。今回の話題は◯◯電気に切り替えると安いよ!という話題ではなく、同一電気会社での時系列を調べてみるので、オーソドックスに東京電力の関連会社の東京電力エナジーパートナー(TEPCO)の発表をもとに見てみたいと思います。

 

そもそも電気料金はどの様に計算されるかを調べてみるのですが、今では日中や夜間で電気料金が変わる様な仕組みのプランもありますが、後述のモデルケースで計算している「従量電灯B」のプランでは、次のような計算式となっています。

 

電気料金=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金

 

このうち、電力量料金が電気の使用量×単価で計算される料金です。この電力量料金のうち、「燃料費調整額」という燃料価格の推移に基づいて毎月見直される料金があり、仮に毎月同じ電気使用量だったとしても電気料金が変わってくる原因があります。

この燃料費調整額ですが、火力発電の原料である石油、石炭、天然ガスLNG)の価格に基づいて、想定している基準価格よりも高いか、低いかで、計算され基本となる電気料金に加除されています。この燃料費調整額は毎月TEPCOのHP上で確認ができますので、そちらの推移を見ていきたいと思います。

 

燃料費調整額とその調整額が適用された1家庭の電気料金のモデルケースの推移をグラフにしたものが下図です。

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燃料費調整単価(赤実線)の推移を見ていただくと、2021年1月が谷で、そこから上がり始め2021年8月から角度が急になり、2022年1月から更に急角度に。といった図になっています。

モデルケースのでは電力の使用量は一定なので、燃料費調整単価と傾向は同じですが、基本料金など電力使用量に影響しない部分の料金があるので、燃料費調整単価をよりなだらかに反映する形になっています。

 

モデルケースの一番電気料金が安い時期は、2021年1月の6,317円。今回驚いた電気料金は2022年1月のものですが7,631円と、20.8%も前年から増えたことになります。化石燃料の高騰に伴う消費者物価指数の高まりをダイレクトに感じます。。。

さらに恐ろしいことに、上述の通りすでに公表されている2月、そして3月の燃料費調整単価はこれまでより角度を大きくして高騰していて、2022年3月のモデルケースの電気料金は、8,244円と2022年1月と比べてさらに8.0%も上がることに。

 

この燃料費高騰が一時的となるのか、それとも高止まりで今後も続くのかはわかりませんが、消費者にとってはこの電気料金の急騰は厳しいですね。

 

(モデルケースについて)

モデルケースは燃料費単価の発表とともにTEPCOから公表されている例となります。

従量電灯B・30A、使用電力量250kWh/月の場合で、再生可能エネルギー発電促進賦課金、口座振替割引額、消費税等相当額を含みます。

となっています。