まなびの『び』

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積水ハウス(1928)の決算発表

先日決算を発表した大手ハウスメーカー積水ハウスについて見ていきましょう。

 

積水ハウスの事業内容

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上でハウスメーカーと記載しましたが、積水ハウスは戸建住宅のみにとどまらず、賃貸住宅「シャーメゾンシリーズ」や医療・介護施設、ホテルといった施設も手掛ける賃貸住宅事業や、積水ハウスで建てた戸建住宅のリフォームを手掛けるリフォーム事業、不動産仲介の不動産フィー事業、分譲住宅・マンション開発・都市再開発といった事業も行っています。

また日本だけでなく、アメリカ、オーストラリア、イギリス、シンガポール、中国でも事業展開を行っています。

 

積水ハウスの業績推移

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2022年1月期の決算短信によると、

国内では、新設住宅着工は戸建住宅・賃貸住宅ともに持ち直しの動きが継続し、子育て世代の住宅取得支援制度の創設や環境性能等に応じた住宅ローン減税制度の導入等、住宅取得やリフォーム工事への政策面での追い風もありました。

と記載がある通り、不動産業にとって追い風が吹いていました。特にZEH(ゼロエネルギーハウス)の環境性能の高い住宅物件建設が好調でした。また、リフォームについても受注が好調に推移をしているということで、このような高性能の住宅が人気ということは付加価値が高く利益率も高いものと想像ができます。

また、売上構成比の高い不動産フィー事業でも管理受託戸数の増加と、入居率の高さにより堅調を維持できており、ストックビジネスの拡大が見込める様な記載となっています。

全体的に2021年1月期比で、売上高は5.8%増、営業利益が23.4%増といった好調な業績となりました。

配当についても90円と、84円だった前期から6円増となっています。

 

今後の見通しとして、住宅需要の回復傾向の継続、断熱性の高く高品質な住宅ニーズといった、追い風が今期から続けて吹くことを想定しています。2023年1月期は売上高7.6%増、営業利益2.5%増と、成長期待の持てる見通し発表となりました。

懸念点としては、今後の見通し内にも記載がありますが、原材料及びエネルギー価格、物価や金利の上昇といったリスクの問題だと思います。これらは直接的に不動産購入価格の上昇に影響を与えますから、これらリスクにより住宅需要に冷水が掛けられる事態にならなければ良いと思っています。

 

 

積水ハウスの株価推移

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積水ハウスの株価は比較的細かく波打ちながら横横する展開が続いています。不動産業界全体でPERは低い方なので、PERが15を切っているからと言って割安とは言いづらいところがありますが、今回の決算発表により予想PERは低下、割安感は出ているので1段上がっても良いのでは?と思いますが。。。