まなびの『び』

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JR東海、JR東日本、JR西日本 各社の決算発表について

決算発表シーズンが続いていますが、その中でも4月26日に東海旅客鉄道株式会社(JR東海)、4月27日に東日本旅客鉄道JR東日本)、4月28日に西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)の3社が2022年3月期の決算発表を行いました。それぞれを見ていこうと思います

 

東海旅客鉄道株式会社(JR東海

東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本

 

西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本

 

さて、3社とも2021年度は前期と比べ12~14%ほど売上高が増加したものの、営業利益はJR東海は黒字化したものの、JR東日本と西日本は赤字縮小にとどまり、最終利益は各社とも赤字のままとなっています。

やはり新型コロナウイルス感染症による移動自粛の影響は続き、苦しい2022年3月期となりました。JR東日本については3月に発生した福島県地震による東北新幹線運休等も影響しています。

次年度2023年3月期は各社とも利益面では黒字化、売上高も大いに回復する様に見込んでいます。新型コロナウイルス感染症からの回復を一定見込んでいる様です。しかし、前期も下方修正を行いながらの着地となりましたので、2023年3月期がどうなるかは、今後の新型コロナウイルス感染症の感染状況と、それに対する日本政府の考え方次第となっていくのでしょう。

 

名古屋に実家がある私が個人的に気になっているJR東海リニア新幹線の動きは、以下の記載があります。

超電導磁気浮上式鉄道(以下「超電導リニア」という。)による中央新幹線については、工事実施計画の認可を受けた品川・名古屋間について、地域との連携を密にしながら、測量、設計、用地取得を進めるとともに、長野県駅(仮称)等で工事契約を締結しました。

南アルプストンネル静岡工区においては、大井川の水資源への影響について、静岡県、流域市町等の理解が得られず、トンネル掘削工事に着手できない状態が続いており、2027年の品川・名古屋間の開業は難しい状況となっています。

静岡県の大井川流域については、以前よりJR東海側と市民の間の交渉が前に進んでいないという状況がありました。2027年度での開業が難しいとしています。

 

決算を受けてJR東海では4月27日に2.3%増。出来高も多く、地合が悪い中でよく反応をしたかと思います。一方で先にも触れた通り、今後本当に回復していくかは不明。また、コロナによる利益が低い状態の中でPERはといった指標は高めであり、一定アフターコロナを既に見据えた買いもされている状況だと思いますので、なかなか投資対象としては個人的には選択しにくいと思っています。