まなびの『び』

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楽天モバイルの0円プランの廃止の発表

楽天グループが2022年12月期の第1四半期の決算を発表しました。ここ最近の決算発表についての記事では本決算のものしか取り上げていませんが、今回はタイトル通りのニュースがありましたので、そちらの話題も見ていきましょう。

 

◯第1四半期決算の内容

2022年12月期第1四半期(2022年1月1日〜2022年3月31日)の業績は売上高が11.7%の増収となったもの、営業利益、最終利益ともに赤字幅が拡大しています。営業利益は1,126億円、最終利益は914億円のそれぞれ損失となっています。

新型コロナウイルス感染症の流行により、外出行動の抑制や消費行動の変化が迫られる中、非接触・非対面により、商品を購入、サービスを享受することができるデジタルサービスの社会的需要が一層増していると当社は考えています。

としつつも、セグメント別に見ると損失の大きいのは、モバイルセグメント、つまり楽天モバイル携帯電話を中心とした事業になります。

楽天モバイルの4G基地局は2022年3月時点で42,769局まで進み人口カバー率96%まで広がりましたが、自社基地局の設置のための投資が重しとなって損失が拡大している原因となっています。

 

楽天モバイルの新プランについて

これまで楽天モバイルは「Rakuten UN-LIMIT VI」というプランを提供していましたが、今回7月1日に新プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」へ移行する発表を行いました。

月額利用料の新旧比較は次の表の通りです。

  〜1GB 1GB〜3GB 3GB〜20GB 20GB〜
旧プラン 0円 980円 1,980円 2,980円
新プラン 980円 1,980円 2,980円

これまで楽天モバイルの特徴だった1GBまでの利用であれば無料だった部分がなくなってしまいました。楽天モバイルを契約していると、ポイントアッププログラムSPUにより、楽天市場でのポイント還元率が上がることからほぼ使わないにも関わらず契約していた方も少なく無いと思っています。このような方には月額利用料の負担が大きくなることから、利用者数の減少は発生すると思います。

 

◯株価の反応

楽天モバイルの新プランの発表を受け、株式市場がどのように反応したかを見てみます。

上図は発表のあった5月13日の楽天グループの株価の推移です。発表後の後場は株価が急騰して始まり、高値868円に達しました。その後846円まで落ち着いてしまうのですが、この日は日本市場全体も好調で13日の株価は前日比7.2%上昇しています。