まなびの『び』

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メルカリ傘下のメルペイがクレジットカード事業をスタートへ

フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリが10月31日に決算発表をしました。今日はその発表の中でも業績もですが、クレジットカード事業への参入する旨を発表したことについて詳しく見ていきたいと思います。

 

アプリのメルカリの説明は省きますが、その利用者数の指標としてメルカリが発表している数値であるMAU(1か月に1回以上アプリ又はWEBサイトをブラウジングした登録ユーザの四半期平均の数)は、2023年6月期第1Q(2022年7−9月)で2,075万人であると決算説明資料内でメルカリは発表しています。またその利用額GMV(キャンセル等を考慮後の取引高の合計。MarketplaceはCtoCとBtoC合算した数値)は2,204億円でした。

これだけの利用者数・利用額があるというのが、現在のメルカリの立ち位置です。

 

そして、株式会社メルカリの子会社として株式会社メルペイにおいてスマホ決済事業を行っており、その利用者数は1,394万人としています。このメルペイですが、クレジットカード事業へ参入するというのが、冒頭でも記載した今回の決算に合わせた発表となります。

IR発表資料によると、

「メルカリ」の利用実績等に基づく独自の与信を活用し、後払い決済サービス「メルペイスマート払い」、少額融資サービス「メルペイスマートマネー」を提供しており、

こうした当社独自の特長を持つ与信事業をさらに拡大することを目的として、クレジットカード事業へ参入することを決定いたしました。

とあります。

従来のクレジットカードのもつ与信という機能と、「メルカリ」の利用実績に応じた与信機能を併せることで与信枠を拡大し、Marketplace(メルカリ)とFintech(メルペイ)の強化を図るとしています。実際にどの様なものになるのか、具体的にはわかりませんが、与信枠強化ということは後払いサービスの強化ということですので、(最近聞くことは少なくなりましたが)BNPLの促進ということになるのでしょうか。

 

さて、メルカリですが2023年6月期第1四半期の業績は売上高が前年同期比19.0%の増収に対し、営業利益が267.1%の増益、最終利益も前年同期が赤字だったのに対し、黒字化しました。特に利益面の増益が市場予想を大きく上回りました。

 

今回の決算を受けて株価は大きく跳ねて上昇しています。

決算発表直前の10月31日終値は2,475円でしたが、11月1日は2,895円で取引が終了し、前営業日比17.0%と大きく上昇しました。かなり好感のもてる発表だったことがわかります。