まなびの『び』

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タマネギ価格の高騰についての話題

カレーや肉じゃが、ハンバーグ、牛丼など、様々な料理に使われ、日持ちもするのでとても便利な野菜。そんなタマネギの価格が高止まりしています。本日はタマネギショックについて見てみます。

 

実際にスーパーに行くと、いつもならば4個まとめ売りしていたところ、袋に3個しか入っておらず、大きさも小ぶり、そしてそれにも関わらず値段が高いといった思わず手に取るのをためらうタマネギが売られています。

 

このタマネギの価格高騰は先日記事にした消費者物価指数にも影響しています。

manabinobi.hatenablog.com

 

記事内では触れませんでしたが、取り上げた総務省の資料を辿っていき、消費者物価指数の項目別の寄与度が掲載されており、そこに、たまねぎの2022年4月の市場価格は前年同月比98.2%増とほぼ2倍の水準となっていて、消費者物価指数を0.12ポイント押し上げていると記載されています。

 

農林水産省の『野菜の生育状況及び価格見通し(令和4年5月)について(https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/engei/220427.html)』を見てみると、東京都中央卸売市場におけるタマネギの価格の平年比は、4月は232%~398%の間で推移。例年の倍以上、およそ4倍という状況であることから、いかに異常なほどまでに高いかがわかります。

 

なぜここまでタマネギの値段が上がっているのでしょうか。タマネギの国内の最大の生産地は北海道です。この北海道で昨年の夏に干ばつが発生しました。少雨と高温により、様々な農作物に影響を与えました。昨年はジャガイモの不作により、ポテトチップスなどのスナック菓子も内容量を減らしたり、あるいは値上げなどといったこともありました。

 

先に見た農林水産省のページによると、5月も出荷数量は平年を下回っている状況ということで、しばらく価格が高い状態が続く様です。

ただでさえ資源価格の高騰や円安で、様々なものの値上げ報道が続いている中で、気象現象による食料品価格の上昇はまさに家計にダブルパンチ。いち早い正常化が待たれます。