まなびの『び』

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ファーストリテイリングの決算発表

本日も決算を見ていきますが、今回はファーストリテイリングです。日経平均の寄与度が大きい銘柄ですので、日本経済に影響が大きい銘柄ですね。

 

ファーストリテイリングの事業内容

ファーストリテイリングは、衣料小売「ユニクロ」を世界的に展開しています。ユニクロ以外ンも、GU、Theory、PLSTなどもファーストリテイリングの傘下です。世界的に見ても、スペインのインディテックスZARAなど)、スウェーデンH&Mに並ぶ衣料大手となります。

セグメントとしては、「国内ユニクロ事業」、「海外ユニクロ事業」、「ジーユー事業」、上述のTheoryやPLSTなどのブランドを行う事業の「グローバルブランド事業」となっています。上図の通りで、およそ半分が「海外ユニクロ事業」、3分の1が「国内ユニクロ事業」、1割が「ジーユー事業」、残りが「グローバルブランド事業」という構成になっています。

ファーストリテイリングの業績推移

ファーストリテイリングの2022年8月期のの売上高は7.9%増収、営業利益は19.4%、最終利益は62.1%増益で着地しました。

新型コロナウイルス感染症が収束に向かうなかで、服に対する需要が回復した

グローバルで継続的にLifeWear(究極の普段着)のブランディングを強化

生産・物流などの環境変化に機動的に対応できた

ということに加え、

期首に比べて当会計年度末の為替レートが1ドル138.7円と約29円の大幅な円安となったことで、外貨建金融資産の換算による為替差益などを1,143億円計上したことから、金融収益・費用は、ネットで1,162億円のプラス

の円安効果も合わさり、過去最高の業績となったとしています。なお、円安の影響を除いて現地通貨ベースでも増収、増益とのこと。中国での行動制限やロシア事業の営業停止の影響もありつつ、それを打ち返しています。

 

2023年8月は売上高15.2%増収、営業利益17.7%増益も最終利益は15.9%減益を見込んでいます。

「値引き」に頼らない商売を行うということで、利益率の維持と売上の拡大を目指すとしています。なお、2022年期のジーユー事業において、

値引きを抑制したことで、売上総利益率は改善、売上高販管費率も改善し、下期の営業利益は大幅な増益

と記載があり、既に実績もあるようです。

ファーストリテイリングの株価推移

ファーストリテイリングの株価は6月以降に調子よく、この決算発表後も全営業日比で8.4%上昇しました。

この日は日経平均が力強く上昇した日ですが、構成比率の大きい銘柄ですから、このファーストリテイリングの効果により強く引っ張られました。