まなびの『び』

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出前館の決算発表

今回も決算発表。コロナ禍でブームともなった宅食の出前館を見ていきます。

出前館の事業内容

出前館といえばフードデリバリーのプラットフォーム「出前館」を運営しています。ユーザーはスマホやPCなどで注文することで、飲食店にオーダーが届き、調理された商品を配達員がユーザーへ宅配をします。加盟店が配達をするものと、出前館が配達をする2つのパターンがあり、公社では加盟店からの利用料と、ユーザーから送料が出前館の売上となります。

2021年8月期の有価証券報告書によると、2021年8月末時点で8.4万件の加盟店が登録されています。飲食店だけでなく、スーパーマーケットやハウスクリーニング、鍵の交換などのサービス業者も加盟店として登録されている様です。

これらが出前館事業となっていますが、この他に通信販売事業を行っています。通信販売事業では、飲食店への高級焼酎を中心としたアルコール商品、食品、サプリメントの通信販売をしています。

とは言っても、上図の通りほとんどが出前館事業の売上となっております。

 

出前館の業績推移

コロナ禍において宅食需要が高まりましたが、その後行動制限が緩和され成長率は鈍化傾向なものの、引き続き需要は高い様子です。

売上高は前期比63.4%と大幅に増収、営業利益、最終利益はともに赤字が拡大となりました。売上高が大幅に増収と言いましたが、2021年8月期は前期比180.7%の増収となっており、成長が著しく落ちていることがわかります。

それでも大きく売上高は伸びていますが、利益面は赤字続きとなっています。

需要ヒートマップの導入やマッチングアルゴリズムの改善

という配達員へのシステム向上をし、配達効率を上げ、配達時間の短縮など、将来への投資を行っています。決算説明資料を見る限り、まだまだ投資に向けた時期であり、2025年8月期からの黒字化を目指していくとしています。

出前館の株価推移

出前館は1年間およそ下落し続けています。コロナショックのときに下落をした後に2020年12月に上場来最高を記録した後、下落傾向で現在に至っています。

今回の決算発表後も前営業日比14.7%減と一時ストップ安となりました。勢いがあったときに今後の投資のために利益がマイナスでしたが、成長が落ちてきている中で未だに利益が出てこないという点で、黒字化もまだまだ先。今、利益が稼げていないグロース株は辛いところです。