まなびの『び』

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イギリスの消費者物価指数が再び10%台ヘ

トラス政権になり、混乱をしているイギリス。消費者物価指数(CPI)が混乱に拍車をかけそう。9月のCPIは前年同月比10.1%増と発表されました。これは7月のCPIと同水準となりました。

内訳としては食品価格の高騰が顕著で、14.5%増と拡大をしています。

 

今回取り上げたのは、トラス政権の混乱を改めて整理したいと思ったからです。イギリスで誕生したトラス政権は、公約でもあった大規模減税策を発表するも、財源への不安からイギリス通貨ポンドの信用が落ち、急激なポンド安に陥りました。この混乱から政策を反転、撤回しました。

そして揺り返しはさらに大きく、光熱費抑制対策を2年間としていたものの、これを半年間までと短縮することも発表しています。

 

先のイギリスのCPIの話にもどれば、今回のCPIの上昇はエネルギー価格については要因とはなっていませんが、上記の光熱費対策の期限が終われば、CPIが上昇傾向要因となることが予想されます。

 

減税策の撤回がある種の踏み絵になって、今後財源の裏付けのある血に足がついた政策しか取りづらくなるのが、今のイギリスの辛いところです。

これはイギリスに限らず、日本も「人の振り見て我が振り直せ」ではないですが、イギリスのある意味失敗を、日本で繰り返さないように学ぶ必要があると思います。

 

すなわち、日本でも大規模な国債発行を背景に大胆な家計支援策を打ち出せば、同様に円の信用度が落ち、さらなる円安を招きかねないということです。

もちろん日本とイギリスではスタート時点での国債の信用度が異なるなど、前提条件がいくつも異なります。日本はイギリスよりも財政基盤が強い状況にはあります。しかし、どこまで耐えられて、どこからは耐えられないかは不透明です。

このあたりについては詳しくはないので、少し勉強しておきたいな、と思ったこの頃です。