まなびの『び』

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為替1ドル150円を突破

10月20日に1ドル150円という節目を超えていきました。この円安、どこまで続くのでしょうか。。。

上図は日本円が1ドル=360円であった固定相場制が終了し、変動相場制に移行した1973年からの為替推移です。20日に記録した1ドル150円は、1990年8月の水準です。この時期というのは変動相場制となってから円高が進んでいる途中でした。バブル崩壊の1歩前の時期でした。

 

20日円高が進んだ背景には、19日のアメリカでの国債利回りの上昇が背景にあります。10年国債の利回りが4.1%台に上昇したことで日米金利差が意識されて債権価格が下落、利回りが上昇しました。円売りドル買いの動きから円高が進行しました。

 

再び日本政府や日本銀行による為替介入があるのか、この点も注目したいところです。以前も書いているのですが、前回の為替介入は投機筋による急激な為替相場の動きに対して行ったとのことで、一律に1ドルいくらだったらやるという決めはありません。そのため、いつ政府や日銀が為替介入に踏み込むのかはわかりません。

方向性としては円高の傾向はまだしばらくは続くものと思われますので、投機的にはドルを買っておいて、さらに高くなったら売るということで儲けを得ることができます。ただ、為替介入があれば急落するということで、ある意味ロシアンルーレットをしている様な感覚に近いのではないでしょうか。

 

さて、上述の通りアメリカと日本の金利差が為替に強く影響を与えています。

今回にようなアメリカのインフレが想定よりも収束しない。

FRB金利引き上げについて、それまでの想定よりも長期間、あるいはより強く継続せざるを得ない。

⇒債権利回りが上昇(あるいは見通しが情報修正)。日本とアメリカの間の金利格差が拡大する

円高が進行

といった流れになります。今後もアメリカのCPIの動きが需要なテーマになっていきますね。