まなびの『び』

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本日は中国の話題。中国共産党大会により習近平国家主席の3期目が決定されました。新しく発足した共産党の指導部は習氏に近いメンバーで構成されています。

中国共産党大会の閉幕式の途中で胡錦濤氏が退席したことについて、中国メディアは体調不良が原因と報道がありましたが、事実は不明ながら胡錦濤氏に近い派閥は遠ざけられている様です。

まさに習氏への権力の集中化が図られている様に見えます。

 

折しも10月24日に中国のGDP7~9月の成長率が3.9%増と発表されました。4~6月は0.4%増よりはよいのですが、中国政府の目標の5.5%増に対して1~9月は3.0%増と残り10~12月での達成は困難の様に思えます。

中国の掲げるゼロコロナ政策で厳しい行動制限がなされることにより、経済活動が停滞しています。中国進出している日本企業の決算発表においてもこれらリスクや業績の阻害がよく記載されています。

 

香港株式市場のハンセン指数の2022年の水位が上図ですが、▲6.3%の大幅下落し、年初来安値を更新しました。

www.bloomberg.co.jp

上の記事によると、外国人投資家が中国本土市場から逃げ出したとしています。中国はここ最近で教育業界やゲーム業界など激しい規制をかける政策を行ったり、共同富裕というスローガンのもとに、大手IT企業への厳しい締め付けもありました。

今回の習近平氏への権力強化により、今後の中国での規制強化があり得るのでは、ということで、経済成長から見るとリスクが高まったという判断になったのだと思います。

また、経済面にも限らず地政学的にも台湾や南西諸島、南沙諸島といった領土問題においてもリスクが高まったとされています。

習氏の周りにブレーキの役目にできる人物がなく、一歩間違えて暴走してしまうかもしれない、そんな事態にならないことを願います。