まなびの『び』

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インフレのピークアウトの期待の結果

日本時間11月10日夜に、アメリカの10月の消費者物価指数が発表されました。前年同月比が7.7%と8ヶ月ぶりに7%台まで下がってきました。これは市場予想よりも下回り、雰囲気が急によくなった気がしています。ようやくインフレがピークアウトした、と言えるのでしょうか。

こうなってくると期待したくなるのは12月のFOMC。ここで政策金利の引き上げ幅の減速です。先日11月FOMCの記事で記載した通り、今後の利上げペースは会合までに発表される物価指標、労働指標次第となりますので、今回の結果は利上げペース減速を期待したくなるものです。実際に市場はこれを織り込みにいっています。

 

ダウ平均株価は前日比3.7%増。

ナスダックに至ってはなんと前日比7.3%のプラスとなっています。それだけ市場のインフレピークアウトの期待値が高いということになります。政策金利の引き上げペースの鈍化を市場が落ち込んで債権利回りが低下、株価が上昇していきました。

 

このアメリカ市場での株価の上昇は日本に波及します。

日経平均は3.0%上昇。

マザーズ指数も3.4%の上昇となりました。特に半導体関連銘柄に買いが集まりました。

 

そして驚くべき推移をしたのが為替、ドル円です。

CPI発表前は1ドル=146.3〜5円ほどでしたが、発表直後に143円に。その後もずるずると上昇し、このブログを書いている時間では139.7円ほどとなっています。1日で6円ほども円高となりました。

この円高の方向性がこれから続くもわかりませんが、ドルの独歩高からドル売りが一気に進んでいる状況がわかります。

こうなってくると、企業の業績が良かった理由となっていた円安の効果が薄まって、企業業績が悪化することも考えられますね。