まなびの『び』

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1月電気料金も高値。さらなる認可料金の値上げも。

1月請求分の大手電力会社の電気料金は12月に引き続き燃料価格の高騰により高値水準となる様です。

 

NHK電気料金 大手電力10社で来年1月請求分も最高水準に | NHK | 物価高騰によると

平均家庭における電気料金は、高い順で

中部電力が9189円、
東京電力が9126円、
北海道電力が8862円、
沖縄電力が8847円、
東北電力が8565円、
中国電力が8029円、
四国電力が7915円、
関西電力が7497円、
九州電力が7276円、
北陸電力が6402円

利用者の目線で自身の家計から見ると、とても苦しいですが、電力会社側にとっても苦しい状況です。というのも、全社において上述の価格は、燃料費調整が上限に達している状況ということで、つまりこれ以上価格転嫁ができない状況とのことです。上限規制がなければさらに料金が高くてもしかるべき、ということで、この高値水準でも電力会社としてはコスト負担が経営を苦しめている事になっています。

 

その中で、沖縄電力から以下のニュースが出ました。

沖縄電力、家庭向け規制料金39%引き上げ 経産省に申請: 日本経済新聞

上述の電気料金制度の改定についての申請で、平均家庭で39.3%の値上げということになります。およそ4割ということで、大幅な値上げということになります。

沖縄電力ではすでに4月に燃料費調整が上限に達していて、以降超過分が沖縄電力が手出しをしている状況で、超過分が2023年3月期で461億円に達する見通しとのことです。

沖縄電力の2023年3月期の営業利益は直近11月1日に下方修正され、▲465億円の赤字が見込まれています。ちなみに前期である2022年3月期の営業利益は28億円の黒字となっていますので、大幅に赤字転落となる見込みになっていることがわかります。

沖縄電力の公表したニュースリリースにおいても、キャッシュフローが▲804億円。有利子負債残高も前年度から845億円増の2,817億円になる見通しとしています。

 

これまでに四国電力東北電力中国電力が料金引き上げ申請をしていますが、沖縄電力が最も高い値上げ幅になります。

「水力や原子力といった化石燃料以外の電源がなく、特に石炭価格の値上がりの影響が大きい」

沖縄電力ならではの事情もある様です。