まなびの『び』

投資運用、業界研究、時事、その他学んだことを

10年固定型の住宅ローン金利が上昇。実際の影響はどの程度かシミュレーション

住宅を購入する際の住宅ローン金利について、固定金利を引き上げる検討をしている報道がありました。30日に実際の1月適用金利が発表されます。

背景にあるのは、先日の日銀の金利変動幅の修正。長期金利の変動幅をプラスマイナス0.50%までと拡大をしたことで、長期金利に影響を受ける住宅ローンの固定金利を引き上げするということになります。

www.nikkei.com

日本経済新聞の上の記事によると、10年固定型の金利が0.20%程度高くなる可能性について触れています。

 

では、この0.20%程度というのはどれほどのインパクトがあるのか、シミュレーションをしてみます。先の日本経済新聞の記事では10年固定金利ですが、これは11年以降は変動金利となるものですので、11年以降の短期金利がどうなるか次第となるので、今回は全期間固定金利1.8%と2.0%で比較してみます。

シミュレーションにあたり、シンプル化のため以下の条件とします。

○借入金額:3,000万円

○返済期間:30年

○返済方法:元利均等方式

さて、シミュレーションした結果は次の通りです。

  差額
固定金利 1.80% 2.00%  
返済期間(年) 30 30  
借入金額(円) ¥30,000,000 ¥30,000,000  
毎月返済額(円) ¥107,910 ¥110,886 ¥2,976
年間返済額(円) ¥1,294,915 ¥1,330,630 ¥35,716
合計返済額(円) ¥38,847,438 ¥39,918,903 ¥1,071,466

毎月の返済額は2,976円とおよそ3,000円程の差と、それほど大きくないように思えますが、30年間と積み重なっていくと、合計ではおよそ107万円にもなります。

 

今後金利がどうなるかは、日銀の金融政策次第のところもあるのでしょう。これ以上上がることがないうちに駆け込み需要となり得るのか、あるいは買い控えとなるのかどちらでしょうか。

 

※自分のメモも含めて。

本シミュレーションをするにあたり、エクセルorスプレッドシートで、

以下の関数を使用しています。

毎月の返済額=−PMT(利率,期間数,借入金額)

 利率=年利÷12

 期間数=返済期間×12