まなびの『び』

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タンパク質供給不足問題について。

最近のニュース報道で、コオロギ食について取り上げられています。コオロギ食の是非について肯定も否定もこのブログで取り上げるつもりはありません。そもそもなぜコオロギ食が取り上げられているのか、について調べてみたいと思い、この記事となります。嫌悪受けられる方は読まないでください。

 

そもそも昆虫食については結構前から話題にはなっていた様に思います。例えば無印良品を運営する良品計画では、2019年11月に「コオロギせんべい」を開発することをニュースリリースしていて、すでにコオロギせんべいだけでなくコオロギチョコを販売しています。良品計画では下記リンクの通り特設サイトを解説しています。

コオロギが地球を救う?|コオロギチョコ・コオロギせんべい | 無印良品

 

将来起こる世界的な課題のひとつとして取り上げられているのが、タンパク質不足です。世界人口は急激に増加していて、これに伴い摂取するタンパク質の需要も増大しています。タンパク質は家畜等の食肉などから摂取しますが、このタンパク質の供給が需要に追いつかず、このままいくと、2030年にはタンパク質の供給が不足するとしています。タンパク質の供給を増やすために、例えば家畜を増やそうとすれば、そのために必要な穀物生産も増大し、農地を増やすために森林を伐採するといった環境負荷がかかります。また畜産から生じるCO2排出も多く、カーボンニュートラルの面からも避けられているという側面もあるようです。

 

そこで考えられたのが昆虫食です。コオロギは同じ100gあたりで比較すると他の家畜よりもタンパク質が多く、また餌、水、CO2排出量が小さいという面で環境負荷が小さいとしています。こういったメリットから新たなタンパク質供給源として昆虫食が注目されている、ということがあります。

 

またもう一つの解決策として挙げられているのが、植物性代替肉です。大豆等を主原料として動物性の肉を代替したものです。こちらもタンパク質を補うために盛り上がっているものとなります。こちらについては、動物性食品を口にしないヴィーガンの方向けという側面もあります。

 

もしかしたら近い将来、タンパク質供給不足問題にて、現在我々が口にしている牛・豚・鶏の食肉価格が高騰して手に入らない、といったことはあり得るのでしょうか。日本は食肉も多く輸入に頼っていますので、輸入元からの奪い合いという形になることは想像できます。ただ、タンパク質不足に対する昆虫食や植物性代替肉だけが答えではないかもしれません。食品の国内自給率を上げるのもそうですし、廃棄を減らす、なども規模は調べていませんが、効果があるのかもしれません。

今回の件を将来起こり得る状況を考えるきっかけにできれば良いのではないかと思います。