セブン&アイHDがコンビニ集中へ
セブンイレブンやイトーヨーカ堂を運営するセブン&アイ・ホールディングスがコンビニエンスストア事業、つまりセブンイレブンに集中させていく戦略を発表しました。これにより、イトーヨーカ堂については事業を縮小していき、アパレル事業から撤退するとしています。
これまでもそごう・西武の株式の譲渡を発表するなど改革を勧めているセブン&アイHDですが、株主が収益の中心となるコンビニエンスストアに事業を絞る様要請していました。
古い資料ですが、昨年2022年2月期の決算説明資料の2023年度2月期のセグメント別業績予想となりますが、営業利益に着目すると圧倒的に国内コンビニエンスストア、海外コンビニエンスストアの両セグメントで利益のほとんどを稼ぐことを想定しています。稼ぐちからの弱い百貨店事業の切り離しと、今回のスーパーマーケット事業(イトーヨーカ堂)の縮小というのは経営的に合理性があるということになります。
今回発表した資料に戻ると、2030年に目指すグループ像は、
セブン-イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて 新 流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ
として、新たに「食」を中心とすることを追加しています。「食」をグループの強みとして捉えてそこを軸としてコンビニエンスストアの事業をさらに成長させることを目指すとしています。
いわゆる物言う株主からの要請に一部対応するような発表となります。今回スーパーマーケット(イトーヨーカ堂)については縮小はするものの、残す選択をしたからには、スーパーマーケット事業での採算やシナジー効果を、今よりも追求していく必要がありそうです。