まなびの『び』

投資運用、業界研究、時事、その他学んだことを

12月の相場振り返り

2021年12月の相場の振り返りです。eMAXIS Slimシリーズの基準価格の推移を参考にみていきます。図は前月末の各投資信託の基準価格を1として、その推移をグラフ化したものです。参考にドル円の推移も掲載しています。

 

f:id:manabinobi:20211231110251p:plain

 

12月はオミクロン株に大いに影響を受けた相場となりました。

manabinobi.hatenablog.com

11月25日にオミクロン株が発見され、高い感染力の特徴が持つことがわかるとそこから相場は大荒れ。12月1日には日本で2例目の感染者確認。アメリカでも初の感染者が確認される等、制限が強化されていた時期でした。12月の初めはオミクロン警戒からリスク資産から安全資産への流入が見られ、株価のショック的な下落、円安で始まりました。

2週目に入る頃には、オミクロン株は感染力は高いものの重症化リスクは低いといった報道も出て、相場の急落は一段落を見せました。一方、インフレが深刻化。原油高やサプライチェーンの混乱等で日本国内でも企業物価指数も上昇。アメリカではテーパリング加速の見通しが高まります。そのような中で各国中央銀行等で政策会議が開催。日銀、アメリFOMCEU欧州中央銀行等、利上げやコロナ対応策の縮小を発表。金融政策が正常化に進む一方、市場では想定内の反応だったと見ています。

12月も終わりに近づく頃、オミクロン株の感染状況は悪化します。日本ではそれまでコロナ感染者数が落ち着いていたところでしたが、感染経路不明の市中感染事案が各都府県で確認され、明らかに感染者数の増加傾向が見られ、アメリカでも新規感染者数の2021年1月以来の水準、イギリス・フランスでも過去最多を更新するなど、オミクロンの感染力の強さが改めて認識されます。それでもアメリカでは低い失業者数に支えられ、過去最高値をちら見せしながら、2021年の取引が終了となりました。

日本でも年末終値としては32年ぶりの高値水準ということで、11月末からオミクロン株により荒れた相場でしたが、現状なんとか乗り切った形となります。