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イーレックス(9517)~2022年3月水素発電所稼働予定~

1月1日の記事の2022年の出来事のまとめ記事で、3月に日本国内初の水素発電所が稼働することを記載しています。運営するのはイーレックスという東証1部の企業です。

 

イーレックスニュースリリース国内初、水素専焼発電所 商業運転化へ着手~水素事業における共同事業開発検討に関するお知らせ~ | イーレックスおよび国内初の商用の水素専焼発電所 山梨県「富士吉田水素発電所」の起工式挙行のお知らせ | イーレックス)によると、発電容量は360kWと規模としては大きくないですが、今回は水素の安定供給、発電・売電の課題の実証実験でもあり、今後大型水素発電の展開を計画するとしています。

 

イーレックスの事業内容

イーレックスですが、企業のセグメントとしては、電力事業の単一セグメントですが、有価証券報告書にサービス別の販売実績が掲載されていたため、そちらをグラフ上にすると、次の通りです。

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電力について川上から川下まで、自社での燃料の調達から、発電、電力の小売・卸売で電気供給の取り扱いをしています。

バイオマス発電所が4か所で稼働、計画中のバイオマス発電所が3か所となります。また、海外でも発電事業を展開しており、カンボジア水力発電ベトナム・フィリピンでもバイオマス発電の開発を勧めています。

電力小売では、上記の発電所からの電力や電力会社から調達した電力、卸売電力取引所で市場から調達した電力を、事業者・家庭向けに電力供給をしています。

 

イーレックスの業績推移

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販売電力量が28.4%増、発電所も順調に稼働しており、売上高は堅調に増えています。2021年は冬季の電力価格の高騰があったため、第4Qにおいて売上高・利益ともに急増しています。これはある意味特殊要因のため、今期は2021年度比では2021年実績と比べ抑えめの予測となっています。直近2021年11月11日公表の上期の決算発表資料によると、売上高、利益ともに計画通りの進捗とのことです。JEPX価格も高騰している追い風ともなっています。

企業の脱炭素に向けた動きの中でカーボンフリーの電力調達が一つのテーマになっていますので、CO2排出量の少ないバイオマス発電は引き合いが大きくなってもよい様に思います。

 

イーレックスの株価推移

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イーレックスの株価ですが、6月頃に石炭火力発電所を買収、バイオマス発電所へ転換するといった記事が報道されると上昇し注目されましたが、第1Qで減益だったことから下落をしました。12月に成長株が軒並み下がる傾向が見られましたが、このイーレックスもその流れを受けたためか、下落傾向にいます。

 

2022年政治イベント、経済イベントまとめ

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