まなびの『び』

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2022年10月の相場振り返り

2022年9月の相場の振り返りです。eMAXIS Slimシリーズの基準価格の推移を参考にみていきます。図は前月末の各投資信託の基準価格を1として、その推移をグラフ化したものです。参考にドル円の推移も掲載しています。

 

 

9月はイギリス市場が減税政策に対する財政悪化懸念により、ポンドの信用力の低下に繋がり、ポンド安、世界的に市場が荒れました。また、FRBの利上げに対するタカ派の姿勢により政策金利の上昇懸念によりアメリカ市場も下落する、といった展開で終わりました。

10月に入り、イギリスは目玉であった減税政策について撤回を発表。

 

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これにより財政悪化懸念による市場の混乱は一旦の落ち着きを見せました。その後トラス首相は退陣に追い込まれ、新たにスナク首相が就任。混乱の立て直しに立ち向かうことになります。

 

月初めはイギリスの混乱収束により市場は安定化しましたが、その後市場を揺らしたのは、OPECプラスによる原油生産の減産の発表とそれに伴う原油価格の上昇。

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そして雇用統計の発表です。アメリカの雇用は以前として強く、人件費がコストとしてインフレ要因となっており、今後の政策金利の値上げを連想させ、債権利回りの上昇、株価が下落しました。

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月半ばの14日には消費者物価指数の発表。市場予想を上回る内容で以前として前年同月比8%台を維持。高止まりしている状況です。

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しかし、その後は安定して回復に入っていきいます。アメリカでは決算発表シーズンに突入。好調な業績内容の発表に下支えされて株価は持ち直していきます。FRBの動向について、今後の利上げ減速が議論されるといった報道がでると、株式市場に追い風となりました。

月下旬にはGAFAMが次々と決算発表。ネット広告などの売上が大きいプラットフォーマーの苦しい業績に対して、PCやスマートフォンといったハードのメーカーであるアップルは業績が好調。一旦しぼんだ株価を回復させました。

 

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また、月末の日本では政府による総合経済対策を発表。足元高騰するエネルギー価格についての支援を発表しました。楽観的に見れば、個人消費を下支えする効果になることを期待します。

 

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